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日課 [02_詩]

冷蔵庫から子供の頭部とおくるみを
毎日切り刻みながら
君だけに盛り上がった
低学年男子の勃起を器に擦りつけて
テーブルに並べる

(コウノトリはキャベツ畑で卵を温めている)、
という事に苛立って
包丁はすぐに反応して まな板まで傷を残していく

水のあふれる住処で目を回しているのは服やタオル、
ではない、腰から下の私

干せば乾く洗濯物と干せばいなくなる私は
その日の朝刊に重く貼りついてみても
ドライに捨てられる

どこに向かっているのか分からないさびしさだけで
活字を拾うと舌が歯にあたってうまく発音ができない

言葉を包丁のように使ってはいけないよ、というコトバを
包丁で切ると「言葉を/使ってはいけない」と
書き換えられた

Ⅰというものに意味があるとすれば
毎日切り刻み擦り減らしていく手足、
折りたたまれてしまわれる頭、
乾かない空、乾いたままの眼、
その隙間で 毎日、
サラダを刻むだけの私
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