野良犬2 [02_詩]
野良犬2
踵の取れたパンプスで
町を闊歩することには
慣れていた
生き抜くために必要なのは
きつめの香水(プワゾン)と
残飯めいた男漁り
そして心に降る長雨の
憎らしさ
夢見がちな彼氏のことなど
もう忘れた
おとぎ話に飽きたから
破瓜の痛みを彼の部屋に置き去りにしたまま
初花はちっぽけに散った
いつもその傷口が疼くのは
そこから
社会に唾を吐きたいからだ
永遠の無敵のチュウができる人
どこにいるんですか
私は神様のような人を
探して
探して
命がけで探し続けていたので
さまよいの果てに甘い砂糖菓子
笑顔ひとつでくれたあなた
浸透していく温もり
あなたの声で
神様に抱かれたから
幸せな野良犬に墓などいらない
2009-10-04 22:54
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